名前と印章の想い出-7

「どうして私の名前は光枝なの?」
女四人きょうだいの四女の私は、いつも親に聞いていた。
「光市で生まれたからよ」
一番上から、「初枝」「正枝」「静枝」その次に「光枝」。
なんだか、とても手抜きされたような気がしていた。
でも親の気持ちは、きょうだいとしてのつながりを大切にしてもらいたかったようだ。
結局、親になった私が、二人の娘につけた名前は。
「果奈」と「味奈」。
今、子どもたちから、「手抜きしたみたいね」と言われている。

山口県(36歳)

公益社団法人全日本印章業協会
「名前の玉手箱」名前と印章の想い出
54頁より

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