一点物を販売しています
いつも東曜印房のホームページ、そして記事をご覧頂きありがとうございます。
ところで・・・当店に通販サイトがあるのをご存知でしょうか?
明治42年の創業以来、代々にわたり当店が仕入れた芸術作品のような一点物を販売しております。
今回は通販サイトで販売している残り本数僅かな逸品をご紹介します。
特選象牙 金丹(宝泉作)
最高級の特選象牙を使用していますが、特筆すべき点は丹です。
丹はあたり(さぐり)の一種で、印を正位置に捺しやすい様に印章の前面に金属を嵌めたものです。
丹と言えば純銀の銀丹が一般的ですが、金丹は純金(24K)が使用されています。
金丹は接着剤は一切使わず象牙で金丹を挟み込む形状となっています。
温度で膨張等で象牙と金が互いに支えあう特性を理解した、象嵌士の緻密な計算と技術により作られています。
この逸品に丹を施したのは宝泉(ほうせん)こと宮沢宝泉氏。
象嵌彫刻の第一人者として、置物彫刻の最高賞である高円宮賞をはじめ黄綬褒章や数々の賞を受賞している名工。
現在では最後の印材象嵌士とも呼ばれています。
印材の丈(長さ)は60㎜が主流ですが、それよりも一回り短い45㎜丈の印材です。
以前は通常で使われていたサイズで、短い丈は捺しやすい!と好まれる方も多くいます。
一点物の印材には一本々合わせてケースが作られています。
この逸品をおさめるケースはとても貴重なワニ革のケースです。
すべて職人による手作りで、現代にはない非常に凝った作り込みがされています。
4代目である私が、15年程前に仕入れたこの逸品。
10本と言う単位で仕入れたと記憶していますが、残りは4本。
純金が高騰している現在・・・今後、この価格で提供できる日は来ないでしょう。