大臣の悪ふざけ、押印廃止のはんこ

このスクリーンショットは10月29日に投稿された、河野大臣のTwitterです。
平井大臣からのプレゼント、と「押印廃止」と彫刻されたはんこの印影を添付しています。

意見を述べる時は出来るだけ冷静に冷静に、と自分に言い聞かせてきました。
またはんこ屋やはんこ職人だけの声とならぬ様に、可能な限り俯瞰的に考えてきました。
決してIT化を否定している訳ではなく、むしろ歓迎すると言う言葉もその1つです。
しかし今回ばかりは少々感情的な表現が入ってしまう事をお許しください。

脱はんこ一連の動きを受けて、はんこの公益社団法人から河野大臣に、
「発信力は大変強力で、メッセージが断片化した時に業界に及ぼす影響は甚大」
とはんこに関する発言に対しての注意を要望し、はんこの議員連盟からも
「あたかもすべての押印を無くすかのごとく報道されている」と報道を通じての
誤解の訂正を繰り返し要請していました。

そんな矢先の、この投稿です。
これは私たちはんこを扱う業者や職人を愚弄する最低の行為です。
怒りでも悲しみでもない、呆れを超えて寂しさすら感じてしまいました。
仮にも一国の大臣のお二人、我が国を代表する立場のお二人がなされた事ですから。
冗談半分でなさるにはあまりにも度が過ぎる悪ふざけで許し難い事だと感じます。
これは僕がはんこに携わる人間だから感じる事なのでしょうか?

特に気持ち悪さを感じたのは、投稿のリプライ欄(返信)です。
99%が肯定的で「ナイスブラックジョーク」等の悪乗りをする方が大半を占め、
更には「はんこ文化を大切にしていますね」などの言葉も多くみられました。
本当にはんこを大切に思っていたら、絶対に思い付かない行動なのは明白です。

何度も繰り返してきましたが、僕は地元の先輩として河野大臣を尊敬をしています。
リーダーシップや行動力など、その人気の理由は理解できます。
しかし言葉そのまま行動そのままを信じる事は時に妄信となる、その現場を見た気分です。

河野大臣は昨日(11月2日)に、この投稿を削除しております。
削除する事でなかった事にする、そのような行動を取る方ではないと信じています。
投稿した河野大臣はもちろん、そもそもの問題であるプレゼントをした平井大臣も
しっかりと謝罪とその行動についての説明をして頂きたいですね。

度が過ぎる悪ふざけ、冗談半分だったでは済まされません。
僕らは誇りを傷つけられたのですから。

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