日本人が外国の力に屈せず、日本の伝統文化を守ったというお話し(その2)

認印として使われるはんこ、大きさ(円の直径)は10.5mmが一般的です。
また銀行印として使われるはんこの大きさは12mmや13.5mmです。
10mmではなく10.5mm、14mmではなく13.5mm・・・三分五厘と四分五厘なんです。
そんな尺貫法にも危機があったと言うお話をSNSで知りました。
皆さまにも是非お伝えしたいのでシェアさせて頂きます。

※下記はリンク先の記事内容のコピーです

「日本人が外国の力に屈せず、日本の伝統文化を守ったというお話し。その2」
職人の恩人永六輔さんのお話しです。

日本では明治以来、物を測る単位として尺貫法とメートル法が並存していましたが、戦後のGHQの占領政策の一環としてアメリカの圧力により、日本の計量法が改定され、昭和34年からは尺貫法の使用が禁止され、メートル法の使用が義務付けられました。
これにより曲尺(かねじゃく)、鯨尺(くじらじゃく)は公には使用できないこととなり、これに違反した場合には法律違反として処罰が課されることとなってしまいました。
何より問題になったのは正しい目盛りの物差しが正規に製造できなくなり、ヤミで不良品が出回るようになったことです。
大工や着物の仕立てなどの鯨尺や曲尺を利用している職人は大変困り、ある職人さんが永六輔さんに相談しました。
永六輔さんは、新計量法の在り方に疑問を感じ、何人かの政治家に相談しましたが改正は不可能と告げられました。
義憤に駆られた永さんは、自らのラジオ番組で尺貫法復権を提唱、全国の職人衆に決起を呼びかけたほか、自ら尺貫法を使用し警察に何度も自首するなど、体を張って抗議しました。
その他、曲尺鯨尺(ものさし)の密造密売、プロパガンダ芝居の全国公演などの形で尺貫法復権運動を大々的に展開しました。
その結果、法律自体の改定は行なわれなかったものの処罰は行なわれなくなってゆき、尺貫法の使用は黙認されるようになりました。
そして、現在では実質公認となっております。
メートル法では、職人さんにとって最も大切な「感」が狂うのです。
永六輔さんの活動のおかげで、大工、和装関係者、建具師、舞台美術など、多くの職人が救われました。
伝統文化を守る為にも、こんな事があったことを多くの人に知って欲しいです。
今は亡き永六輔さんに感謝です。

しかし、現在もこの悪法は改定されず。
アメリカの呪縛から逃れらない政治家達の伝統文化に対する思慮の浅さには呆れるばかりです。

余談ですが、尺や貫は飛鳥時代前から日本では使用されていました。
ただ、地域によって目盛に誤差が生じていたので、明治政府が統一して「尺貫法」を制定しました。
だとしても1300年以上続く日本の伝統です。
世界統一基準のメートル法は必要ですが、伝統文化の伝承を断ち切る理由にはなりません。
これからも並存が望ましいと思います。
その為には、計量法が元にもどされるよう、伝統文化を大切にする国民は声を上げるべきだと思います。

和文化研究家 成願義夫 記

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